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Vol.4  <Mission  Not  Impossible>
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波乱と発見のグループリーグ。

開催前は入り込む余地などないように思えたのに、今大会もやっぱり波乱と言うやつは潜んでいたね。前回優勝国フランスの敗退と、そのフランスに引導を渡したセネガル。波乱と発見が同居した象徴的なゲームだったと言えるかな。でも、いちばんがっかりしたのはアルゼンチンの敗退。フランスが負けたことについては、あの試合ぶりを見ればしぶしぶ納得がいく。だって、無理やりピッチに立ったジダンのあの姿。あうー、かわいそうで見てらんなかったよう。でも、アルゼンチンの場合は“死のグループ”ではあったとしても、他に戦い方がなかったとのかと思わずにいられない。リケルメをはずしてまで連れてきた(そういう序列ではないのかもしれないが)カニージャが、ベンチから退場して終わるなんて目も当てられない。だってさ(小声で)イングランド、今回それほどよかったか?ベッカムだってキツかったんじゃない?あのコンディションは。勝ててたぜー。(小声終わり)もっとファンタジックな中盤の構成力を見ていたかったな。
華麗でファンタジックなプレーと言うなら、ポルトガルの敗退を真っ先に嘆くべきだって?確かに、ポルトガルの不振は残念だった。でも、心のどこかで予想していた出来事だったんだ。これまでもワールドカップはポルトガルにおいしいところを与えてくれなかったからね。華麗なパス回しでつなぐ中盤が勝利に結びつかないのは、それだけ各チームのディフェンス力が高く、組織的になってきているからなんだろう。DF陣を崩しての得点より、圧倒的にFKからの得点チャンスが多いのが近代サッカーだからね。

強豪国の不振は、主力選手が過密日程の欧州リーグに所属していたからとも言われている。そしてもう一つの原因は、遠くを見すぎていたことじゃないかな。グループリーグの1試合1試合をどう勝ち抜くかということよりも、決勝トーナメントのことで頭がいっぱいになってしまったんだろう。
一方で、楽しい発見もあった。
選手で言えば、まずセネガルのディウフ。単に身体能力じゃないよね、センスだよ。ウルグアイのダリオ・シルバ。あのいかにも悪ガキっていう風貌と、期待を裏切らない小狡いプレーがいい。でももう30歳というのが意外。シルバーヘアつながりでは南アフリカのズマも。さらにフランスのルーキー、シセもいたね。アメリカのレイナもいい選手だった。W杯後はプレミアに移籍してるね。不屈の闘志を見せてくれたアイルランドと、スタジアム周辺のビールを飲み尽くしたアイルランドサポーターたちも忘れられない。アイルランドの人たちはヨーロッパの出稼ぎ父ちゃんみたいな立場なんだよね。遠く本国を離れて生活している人たちが多い。そんな彼らの魂の拠り所こそ、アイルランド代表チームなんだろうな。おいらもすっかりダミアン・ダフのファンになっちまったよ。

もう一つの収穫は、もはや一部の強豪国だけがトップクラスに常駐する時代は終わった。各国のレベル格差は急速に縮まっているんだと確信できたということ。もうワールドカップの舞台で?目の覚めるような革新的な戦術を見ることはできないかも知れない。でも、どちらに転ぶかわからない拮抗したドラマを目撃できるチャンスがある。モダン・フットボールは、今やコンマ何秒を争うフィールド競技と同じスペクタルを内包しているのかも知れない。
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